電気炉とはdenkirotoha
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電気炉とは、電力を熱源として石英などのガラス、金属などの熱処理に使われる炉のことです。熱源が電力であるため温度設定が容易で、且つ炉内の熱量が安定しやすい傾向にあります。
大学等の研究機関やメーカーで専門的な用途で使用することが多く、陶芸作品の制作などにも使用されます。
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電気炉の用途
電気炉は主に金属やセラミック、石英ガラスの溶融や焼成などに用いられています。
身近なところでは趣味の陶芸に陶器の焼成用に、工業用ではガラス製品から最新の半導体や宇宙開発用ロケットの耐熱板まで、研究から生産まであらゆる物の溶融や焼成に使用されております。 -
電気炉の構造
電気炉の加熱部の事を炉体と呼んでいます。炉体は温度を上げる発熱体とそれを保温する断熱材の組み合わせで成っています。これに温度を調節する制御装置を組み合わせると電気炉一式が出来上がります。この基本ベースに用途に合わせ、ガス導入口、排気口、真空容器、炉心管等を組み合わせ最良の焼成が出来るようにします。
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雰囲気による分類
- 大気炉
- ガス雰囲気炉
- 真空炉
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構造による分類
- 箱形炉
- ルツボ炉
- 管状炉
- 炉床昇降炉(エレベーター炉)
- ロータリーキルン炉
- 台車炉
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ヒーターの種類による分類
- 抵抗加熱炉
- 誘導加熱炉
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発熱体の種類による分類
- 金属発熱体
- 炭化珪素
- 二珪化モリブデン
- モリブデン
- カーボン(グラファイト)
試料を焼成する電気炉もいろいろなタイプがあります、そこで焼成する試料に対してどういうタイプの電気炉を選べば効率的かつ経済的に焼成出来るかを選ぶ必要があります。下記に電気炉製作の上での必要項目を図示しますので選択の参考にして下さい。
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箱型炉 -
ルツボ炉 -
炉床昇降式電気炉 -
管状炉
他 ロータリーキルン炉 台車炉
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温度関係
・常用温度 ・最高温度 ・温度分布 ・昇温時間
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電気炉の電気容量
電気容量は試料の焼成、溶解時のランニングコストと炉体価格に大きな影響があります。必要以上の炉内寸法を要求したり最高温度を求めず、試料焼成に適切な仕様で炉を作る事が大切です。電気炉の電気容量は炉内寸法、試料重量、最高温度、昇温速度それと炉の構造で決まります。オーバースペックにならないように仕様のチェックが大切です。